セカンドライフの落とし穴

セカンドライフの落とし穴

第57回:「未来」を変えられるのは「今」のあなた
   〜 いい意味でも悪い意味でも人は見ている!

   

毎年12月初旬になるとこの1年間の間に発生した「ことば」の中で、世相を反映し微妙に人々の心に印象を残したことばとそのことばに関わった人・団体などを表彰する「流行語大賞」が今年も発表されました。(ユーキャン新語流行語大賞 平成27年12月1日)
今年の年間大賞のことばは「爆買」と「トリプルスリー」の2つ。トップテンの中で個人的に尤もだと思われたのは「エンブレム」「五郎丸(ポーズ)、「ドローン」「毎日、修造」など。中でもラグビーW杯イングランド大会で、独特のポーズでボールをキックする五郎丸選手が印象に残りました。まさに体を張っての努力が報われた一瞬です。今回は、五郎丸選手の生き方を参考にセカンドライフの暮らし方について考えてみます。

輝き方は人それぞれ、1つ1つの輝く瞬間は短いかも知れない。
しかし、今という瞬間を大切に過ごすことが、これからの長い未来を変えることを知って欲しい。
要はいつそのことに気がつくかということ・・

五郎丸のことばより

ネットを検索していて偶然見つけた以下の記事。ある日のミーティングでのジョン・カーワン前ヘッドコーチ(前HC)とのやり取りです。ホワイトボードに書かれた文字は、過去、今、未来。そこで以下のやりとりがあったそうです。

1ヶ月の介護の分担イメージ〜ほぼ20日ショートステイ利用のイメージ図

そう何ですね。まさに目からウロコのことば。私たちはともすれば過ぎてしまった過去はどうしょうもないけど、これからの未来は何とかなると期待します。しかし、現実はそう甘くないのです。確かに未来はやりようによって変えられますが、今までの暮らしを続けていれば未来は過去と変わらない暮らしになるのです。過去と違う自分になりたいなら今を変える必要性に気づく必要がありますね。

■五郎丸を支えた前HCの言葉「今を変えなければ、未来は変わらない」 ― スポニチ Sponichi Annex スポーツ
http://m.sponichi.co.jp/sports/news/2015/10/13/kiji/K20151013011312130.html

高齢期は、いろんなことが面倒になる!

一般的に、若いときは何でもないことでも、年を重ねると体も言うことを聞かなくなりますし、理解力も少しずつ減少するため、頭で分かっていても行動力がついていかなくなるのも現実です。自分の反省や親の状況も含めた身近な例をあげてみます。

  1. 女性でも冷蔵庫に食材がたくさんあっても料理するのが面倒で簡単な料理で済ます
  2. 体力が減少し、部屋の片付けなど少しずつできなくなる 〜 ほこりが目につき、室が物置化する
  3. 根をつめた仕事が徐々に無理に、かつ計画的にものごとをすすめることができなくなる
  4. 注意力も減り、室内や屋外での事故も増える
  5. 新しいことに挑戦する意欲が減少 〜 友人づくり  趣味開発  仕事の技術習得 ・・
  6. こだわりが増える 〜  柔軟性がなくなり、少しのことにキレルことも増える  等

高齢者向け施設・住まい(特養含む)の位置づけイメージ

そんな訳で、高齢者大学に参加したけど、参加することが目的?で、受講中は講師の話は上の空で居眠りの人をよく見かけます。会場にくるだけでも立派と言えそうですが、参加者と話しあったり、講師のお話をしっかり聞ければもっと心と頭の活性化に役に立ちそうです。むしろ講師のお話より受講生同士の社交を楽しむ方が生活の生きがいになるかも知れません。

先日も市のセミナーに参加したとき、障害を持つ子のことが心配でいろいろ対策の必要性は分かっているが「私も年齢が高くなりいろいろ面倒になって来た」と母親が本音で話されていました。自分や子のライフプランの必要性は分かっているが、収支表や資産の内容を記入する手間が面倒で億劫でいつまでも取りかかれていないのが現実のようです。完璧にできなくても、ざっくり記入するだけでも意識が違ってくるのですが、そのざっくり記入すら気づかない人もいます。

一方、私の身近の高齢者でも、いろんなことに目を向け、人生の節目のトラブル時でも気づきを活かし行動していらっしゃる方もいます。要は年齢でなく「個人」だと今更ながら最近気づきました。 逆に年齢だからと線を引かず、今を楽しんでいる人を参考にイキイキ楽しんで生きる生き方を身につけていただけると嬉しいです。

平均寿命の推移と将来推計  〜男性84.19歳、女性90.9

我が国の将来の平均寿命は年々長くなり、男性84.19歳・女性90.93歳になると予想されています。 (平成72年)
65歳時の平均余命は男性22.33年、女性27.72年、セカンドライフの期間が今以上に長くなりそうです。この長い時間を無にしては資源の無駄遣いと感じるのは私だけでしょうか。

高齢社会白書 平成27年版


気づきの時期で、長くなるセカンドライフの質が決まるかも!

社会保障制度に対する関心度は、興味有りが50代60代が6割超と高く、29歳以下は3割未満と低い結果がでています。若い世代もいつか老後を迎えます。年金額の世代間格差拡大の新聞やテレビなどの見出しにショックを受けるだけでなく、自分の未来は厳しい時代になるからこそ、積極的に情報収集して今から自分年金を増やしていただけたら嬉しい限りです。

何歳になっても、「今」が勝負と気づく

同じできごとに遭遇しても、そのことに対し感じるセンサーは人それぞれです。例えば楽しそうに自分の家族のことや仕事のことを話す人に出会ったとしましょう。
ある人は話す仕事の内容に興味を持つかもしれません。いつから仕事に面白さを感じたのか知りたいと思うかもしれません。ある人は楽しそうな生き方はどこからくるのか興味を持つかもしれません。要は何か感じたら、先延ばしにせず「今」からいろいろ行動していけば、未来は変わってきそうです。
人生は人と関わりあって成り立つもの。せっかくの出会いを無にしてしまうのはもったいないことです。

気づいたときが「今」です。気づきは早い方がいいのは、気づいたことで行動することが人との出会いを増やし、自分1人では分からなかった新しい発見や情報も得られるからです。 その期間が長ければ長いほど心の活性期間が長くなります。人はそんなあなたをしっかり見ていてくれます。魅力的なあなたになればいろんな人があなたと交流をしたがるでしょう。小さな気付きを大切にしましょう。



執筆:音川敏枝(ファイナンシャルプランナー)CFP®
社会保険労務士、DCアドバイザー、社会福祉士。
仲間8名で女性の視点からのライフプランテキスト作成後、FPとして独立。金融機関や行政・企業等で、女性の視点からのライフプランセミナーや年金セミナー、お金に関する個人相談、成年後見制度の相談を実施。日経新聞にコラム「社会保障ミステリー」、読売新聞に「音川敏枝の家計塾」を連載。 主な著書に、『離婚でソンをしないための女のお金BOOK』(主婦と生活社)、『年金計算トレーニングBOOK』(ビジネス教育出版社)、『女性のみなさまお待たせしました できるゾ離婚 やるゾ年金分割』(日本法令)、『認知症マネー まるわかりガイド』(相続・後見マネー塾 (共著) アールズ出版)。
HP: http://cyottoiwasete.jp/

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